サムライガン
サムライガン最終更新2007.3.14
作者:熊谷カズヒロ
(簡単な)ストーリー
“光の下影のもとその悪を討て”・・・「黒き逆賊」とも呼ばれ、幕府から恐れられている「サムライガン」という存在がいました。
江戸時代。民衆を虐げる邪悪に対し、専用銃で天誅を下す黒装束に身を包んだ男達、サムライガン。その活躍っぷりは勧善懲悪を体現するかのよう。
手に汗握る戦闘。どことなくハードボイルドな展開。そのカッコいい姿はまさしくヒーローと呼ぶにふさわしいです。
しかしサムライガンたちに指令を送り続ける「評議会」には、彼らも知らない多くの謎がありました。彼らは真実を求め、評議会に牙を剥くのでした・・・
(いきなり)読むことになった契機や感想
私が『ウルトラジャンプ』を講読していた頃に「サムライガン月光」と言うこのマンガの続編がやっておりまして「じゃあ前作はどんなもんなのよ?」と手に取ったのが始まり。
とにかくこのマンガ登場人物とか多いので、紹介はカット。Wikiっぽくなっちゃうし。
まぁ自分的に最重要な感じの人を挙げると
市松
本作の主人公的存在。銀髪の青年。サムライガン7号丸として活躍するが、悪人とはいえ人を殺している自分があまり好きでない。
物語中盤で一度姿を消すことになるが、後に主人公格として再び登場する。
牧
市松不在時の主人公的存在。3号丸。市松とは逆に気さくでちょっとのんびりしているというかトッポいというか・・・な男。
でもやっぱやるときはやる!って感じで戦闘時は眼光も鋭くなる。のちに対サムライガン用サムライガンとして赤い装束を評議会から渡されるが・・・。
このふたりか。
サムライガンには初期養成型という、その他大勢のサムライガンとは違った訓練・肉体改造を施された者たちがおり、ふたりもその初期養成型。
初期型は11人いて殆どが登場、かつ重要な役どころなわけだがふたりの活躍が最も多く描かれていたのでピックアップした。
他にも簡易型やら評議会メンバー、幕府側の者たちとその配下「対サ特捜」の面々などがいるのだが、私がこのマンガに求めているのはキャラクターでなく、
ストーリーや戦闘描写である。
とにかくカッコいい。ガンアクションは私の好きなところであるが、このマンガはそれが満載されているのだ。しかも市松が悪人達の前に現れる時
「サムライガン・・・参上」
とか言ってもうヒーローぽくっていいのだ。サムライガンの衣装もシンプルで好みだったりする。また任務先で偶然一緒になった仲間達の復讐に燃える男、稲妻が死ぬのを看取るシーン
「・・・五年前俺もひとりで逃げたんだ・・・仲間を見捨てたも同然でな・・・今更許してくれなんて言わねェが・・・そのつぐないはしたかったんだ・・・・・・そうだこいつを・・・受けと取ってくれねェかな」
そう言って稲妻は半壊した自分のグラサンを市松に差し出す。
「形見分けする仲間はもういねェんだよ・・・」
「・・・いるさ・・・・・・ここにいるじゃねェか・・・俺はあんたの仲間だぜ」
そう言って半壊したグラサンを掛けて見せる市松。
・・・とかも好きなポイント。なんか「古ッ!!」って感じの展開でもあるが私はこういうのが好みなんである。
「前になンかあるってのは・・・誰だって変わりはねェよ。前が今があってこれからがあるってのが・・・」
「とりあえずこの世で生きている限り・・・誰にでもついてまわってくるずぶどろだ」
「昔も今もこの先も全部飲み下してやっていくしかねェ・・・」
とかも好き。どこにでもありそうな台詞ですが・・・べらんめぇ口調だから新鮮なのかも?
ともかくアクションとにじみでるカッコよさが好きなこの作品ですが、中盤からちょっとずつ様相が変わってきます。
牧視点に変わったあたりから組織内での裏切りや暗躍、腹の探りあいなどが始まって話のスピード感が少し失われました。
あと会話とかもむつかしくなってきて、それまで以上に分かりにくい!まぁ元からちょっと分かりにくいところもあったけど(自分・・・馬鹿ですから)。
しかし雰囲気まで失われたわけじゃないので今までどおり充分楽しいです。「和風テイストなのにガンアクションってギャップがイイ!」とか思う人は是非。
・・・あと何気にエロスが多いです。
てゆーか私ストーリーだのなんだのじゃなくて「サムライガンのカッコよさ」に魅せられてるだけ?